ピックルボールを始めたばかりの人が最も混乱するのが「得点の数え方」です。特にダブルスのスコアコールは、3つの数字を言う独特な方法で、初心者にとっては「なぜ3つの数字?」「0-0-2って何?」と戸惑うポイントです。
テニスや卓球とは異なる得点システムを採用しているため、他のラケットスポーツ経験者でも最初は戸惑うことが多いルールです。しかし、一度理解してしまえば非常にシンプルで、すぐに慣れることができます。
この記事では、ピックルボールの得点の数え方について、基本から応用まで2026年最新の公式ルールに基づいて徹底的に解説します。ダブルスとシングルスの違い、スコアコールの方法、サイドアウト制の仕組みまで、初心者にもわかりやすく説明します。
ピックルボールの得点システムの基本
サイドアウト制とは
ピックルボールの最大の特徴は、「サーブ権を持っているチームのみが得点できる」というサイドアウト制を採用していることです。これはかつてのバレーボールと同じ方式です。
サイドアウト制の仕組み
- サーブ側がラリーに勝つ:1点獲得し、サーブ権を保持
- サーブ側がラリーに負ける:得点なし、サーブ権が移動または交代
- レシーブ側がラリーに勝つ:得点なし、サーブ権を獲得
- レシーブ側がラリーに負ける:相手に1点入る
つまり、レシーブ側がいくらラリーに勝っても、得点は入りません。レシーブ側の目的は「サーブ権を奪うこと」であり、サーブ権を得た後に初めて得点のチャンスが生まれます。
ラリーポイント制との違い
バレーボールのような「ラリーポイント制」では、サーブ権に関係なく、ラリーに勝てば必ず得点が入ります。しかし、ピックルボールのサイドアウト制では、サーブ権を持っている場合のみ得点できます。
| 方式 | 得点条件 | 採用スポーツ |
|---|---|---|
| サイドアウト制 | サーブ権を持っている側のみ得点可能 | ピックルボール、旧バレーボール |
| ラリーポイント制 | どちらもラリーに勝てば得点 | 現代バレーボール、バドミントン |
勝利条件
- 基本:11点先取
- 同点時:10-10の場合、2点差がつくまで続行
- マッチ形式:通常は3セットマッチで2セット先取
- その他:大会によっては15点先取、21点先取の場合もある
ダブルスの得点の数え方
ダブルスのスコアコールは、3つの数字で構成される独特な方法です。初心者が最も混乱するポイントですが、理解すればシンプルです。
スコアコールの3つの数字
ダブルスでは、サーブを打つ前に以下の3つの数字をコールします。
- サーブ側のスコア(自分のチームの得点)
- レシーブ側のスコア(相手チームの得点)
- サーバー番号(1または2)
例:「3-5-1」(スリー・ファイブ・ワン)と読む
- 自分のチームが3点
- 相手チームが5点
- 自分は1人目のサーバー
なぜ3つの数字なのか?
ダブルスでは、ペアの2人がそれぞれサーブする機会があるため、「今、どちらがサーブしているのか」を明確にする必要があります。そのため、3つ目の数字でサーバーが1人目なのか2人目なのかを示します。
ゲーム開始時の特別ルール:0-0-2
ダブルスのゲームが始まる時、最初のスコアコールは必ず「0-0-2」(ゼロ・ゼロ・ツー)です。
なぜ「0-0-2」なのか?
通常、ダブルスでは2人ともサーブする機会がありますが、ゲーム開始時のみ例外的に1人目のサーブがありません。つまり、最初から「2人目のサーバー」としてカウントします。
- 理由:最初にサーブするチームが有利になりすぎないため
- ゲーム開始時は1回目のサーブでフォールトすると、すぐに相手にサーブ権が移る
- 2回目のラリー以降は、通常通り2人ともサーブできる
ダブルスのスコア進行例
ケース1:サーブ側が得点し続ける場合
- 開始:0-0-2(右サイドからサーブ)
- サーブ側が勝利:1-0-2(左サイドに移動してサーブ)
- サーブ側が勝利:2-0-2(右サイドに戻ってサーブ)
- サーブ側が勝利:3-0-2(左サイドに移動してサーブ)
このように、サーブ側が勝ち続ける限り、同じ人が左右のサイドを交互に移動してサーブを続けます。
ケース2:サーブ側がフォールトした場合
- 現在:3-0-2
- サーブ側がフォールト:3-0-1(パートナーにサーブ権が移る)
- サーブ側が勝利:4-0-1(サイドを移動してサーブ)
- サーブ側がフォールト:4-0-2(またパートナーに交代)
- サーブ側がフォールト:4-0(相手チームにサーブ権が移る)
サーバー番号の決まり方
- サーブ権を最初に得た時:必ず「1」から始まる
- 1人目がフォールト:「2」に変わる(パートナーがサーブ)
- 2人目もフォールト:相手チームにサーブ権が移り、相手が「1」から始まる
右サイド・左サイドの決まり方
サーブする位置は、自分のチームのスコアによって決まります。
- スコアが0または偶数(0, 2, 4, 6…):右サイドからサーブ
- スコアが奇数(1, 3, 5, 7…):左サイドからサーブ
シングルスの得点の数え方
シングルスのスコアコールは、ダブルスよりもシンプルです。数字は2つだけです。
スコアコールの2つの数字
- 自分のスコア(サーブ側の得点)
- 相手のスコア(レシーブ側の得点)
例:「5-3」(ファイブ・スリー)と読む
- 自分が5点
- 相手が3点
シングルスのサーブ位置
ダブルスと同様に、自分のスコアによってサーブ位置が決まります。
- スコアが0または偶数:右サイドからサーブ
- スコアが奇数:左サイドからサーブ
シングルスのスコア進行例
- 開始:0-0(右サイドからサーブ)
- サーブ側が勝利:1-0(左サイドに移動してサーブ)
- サーブ側が勝利:2-0(右サイドに戻ってサーブ)
- サーブ側がフォールト:0-2(相手にサーブ権が移り、相手が右サイドからサーブ)
シングルスとダブルスの違い
| 項目 | シングルス | ダブルス |
|---|---|---|
| スコアコール | 2つの数字 | 3つの数字 |
| サーブ権 | 1回のみ | 2回(2人とも) |
| ゲーム開始 | 0-0 | 0-0-2 |
| サイド決定 | 自分のスコアで決まる | 自分のチームのスコアで決まる |
スコアコールのタイミングとルール
コールするタイミング
スコアは、パドルでボールを打つ前までに完全にコールする必要があります。
- サーブを打つ前に、サーバーまたは審判がコール
- レシーバーがコールを聞いてから準備する
- コールが完了してからサーブを打つ
コールのルール改正(2026年最新)
従来ではサーブを打つ前にコールをする決まりでしたが、現在は「パドルでボールを打つまでに相手にコールを送らなければいけない」というルールに改正されました。
誰がコールするか
- 審判がいる場合:審判がコール
- 審判がいない場合:サーブを打つ人がコール
- セルフジャッジの場合:サーバーが必ずコール
コールを間違えた場合
- 気づいた時点で訂正する
- ラリー中に気づいた場合は、ラリー終了後に訂正
- どちらのスコアか不明な場合は、審判または相手と確認
得点が入るケース・入らないケース
得点が入るケース(サーブ側のみ)
サーブ権を持っている側が以下の場合に1点獲得します。
- 相手のショットがアウトになった
- 相手のショットがネットにかかった
- 相手が2回バウンドさせた
- 相手がノンボレーゾーンでボレーした(フォールト)
- 相手がその他のフォールトをした
得点が入らないケース
ケース1:サーブ側がフォールトした場合
- ダブルス:パートナーにサーブ権が移る(1人目→2人目)
- ダブルス(2人目もフォールト):相手チームにサーブ権が移る
- シングルス:相手にサーブ権が移る
ケース2:レシーブ側がラリーに勝った場合
- 得点は入らない
- サーブ権を獲得するのみ
- これを「サイドアウト」と呼ぶ
コートチェンジ(サイドチェンジ)のルール
いつコートチェンジするか
試合中、以下のタイミングでコートを入れ替えます。
- 11点マッチの場合:6点に達した時
- 15点マッチの場合:8点に達した時
- 21点マッチの場合:11点に達した時
正確には、両チームの合計スコアが上記の点数に達した時にコートチェンジします。
コートチェンジの理由
- 太陽光の影響を平等にする
- 風の影響を平等にする
- コート状態の違いを平等にする
初心者がつまずきやすいポイントと対処法
つまずきポイント1:0-0-2の意味がわからない
なぜ「2」なのか?
ゲーム開始時は、最初にサーブするチームが有利になりすぎないように、1人目のサーブがスキップされます。そのため、いきなり「2人目のサーバー」としてカウントされ、「0-0-2」になります。
覚え方
「ゲームの最初は必ず0-0-2」と丸暗記しましょう。理由は後から理解できます。
つまずきポイント2:サーバー番号がわからなくなる
対処法
- サーブ権を得た直後は必ず「1」
- 1人目がフォールトしたら「2」
- 2人目もフォールトしたら相手に移る
- 慣れるまでは声に出して確認
つまずきポイント3:右サイド・左サイドがわからない
対処法
「自分のチームのスコアが偶数なら右、奇数なら左」と覚えましょう。
- 0点(偶数):右
- 1点(奇数):左
- 2点(偶数):右
- 3点(奇数):左
つまずきポイント4:レシーブ側は得点できないことを忘れる
対処法
「サイドアウト制」を常に意識しましょう。レシーブ側の目的は「サーブ権を奪うこと」であり、得点することではありません。
よくある質問
ダブルスのスコアコールで3つの数字を言うのはなぜですか?
ダブルスでは2人がそれぞれサーブする機会があるため、「今、どちらがサーブしているのか」を明確にする必要があります。そのため、3つ目の数字でサーバーが1人目(1)なのか2人目(2)なのかを示します。
0-0-2はなぜ「2」から始まるのですか?
ゲーム開始時のみ、最初にサーブするチームが有利になりすぎないように、1人目のサーブがスキップされます。そのため、いきなり「2人目のサーバー」としてカウントされ、「0-0-2」になります。
レシーブ側がラリーに勝っても得点できないのですか?
はい、ピックルボールはサイドアウト制を採用しているため、サーブ権を持っている側のみが得点できます。レシーブ側がラリーに勝った場合は、得点ではなくサーブ権を獲得します。
サーブする位置はどうやって決まりますか?
自分のチーム(シングルスの場合は自分)のスコアによって決まります。スコアが0または偶数の時は右サイド、奇数の時は左サイドからサーブします。
10-10の同点になったらどうなりますか?
2点差がつくまでゲームを続けます。例えば、12-10、13-11、14-12などで勝敗が決まります。
シングルスとダブルスで得点の数え方は違いますか?
はい、シングルスは2つの数字(自分のスコア-相手のスコア)、ダブルスは3つの数字(自分のチームのスコア-相手のチームのスコア-サーバー番号)をコールします。
スコアコールのタイミングはいつですか?
パドルでボールを打つ前までに完全にコールする必要があります。サーブを打つ前に、サーバーまたは審判がコールします。
スコアを間違えた場合はどうすればいいですか?
気づいた時点で訂正します。ラリー中に気づいた場合は、ラリー終了後に訂正しましょう。どちらのスコアか不明な場合は、審判または相手と確認してください。
コートチェンジはいつしますか?
11点マッチの場合は6点、15点マッチの場合は8点、21点マッチの場合は11点に達した時にコートチェンジします。
得点の数え方を早く覚えるコツはありますか?
実際にプレーすることが一番の近道です。最初は経験者と一緒にプレーし、スコアコールを任せてしまっても問題ありません。聞いているうちに自然と覚えられます。
【まとめ】得点の数え方を理解してピックルボールを楽しもう
ピックルボールの得点の数え方は、最初は複雑に感じるかもしれませんが、一度理解すれば非常にシンプルです。特にダブルスの「0-0-2」や3つの数字のコールは、慣れるまで時間がかかりますが、実際にプレーしているうちに自然と身につきます。
得点の数え方のポイントまとめ
- サイドアウト制:サーブ権を持っている側のみが得点できる
- 勝利条件:11点先取(10-10の場合は2点差まで)
- ダブルス:3つの数字(自分-相手-サーバー番号)
- シングルス:2つの数字(自分-相手)
- ゲーム開始:ダブルスは0-0-2、シングルスは0-0
- サーブ位置:偶数は右、奇数は左
- レシーブ側:得点できない、サーブ権のみ獲得
- コートチェンジ:6点(11点マッチの場合)
覚え方のコツ
- 最初は経験者と一緒にプレーし、スコアコールを任せる
- 「0-0-2」は丸暗記する
- 「偶数は右、奇数は左」を覚える
- 実際にプレーして体で覚える