「ダンバインのプラモデルって何種類あるの?」「2023年発売の新しいHGと昔のHGABはどちらを買えばいい?」「サーバイン・ビランビーも気になるけど、どれから始めればいいかわからない」——そんな疑問を持つ方に向けて、バンダイスピリッツが展開する聖戦士ダンバイン関連プラモデルの全ラインナップを世代別・機体別に徹底解説します。結論から言えば、ダンバインプラモデルを初めて作る方には2023年発売の「HG 1/72 ダンバイン(3,850円)」が最もおすすめです。ハーフミラーメッキのキャノピー・パール入り集光樹脂の翅・リード線を用いた肩ケーブルなど最新技術を惜しみなく投入した令和版完全新規造形で、過去最高の完成度を誇るダンバインプラモです。ただし現時点ではプレミアムバンダイ(プレバン)限定販売のため、入手方法には注意が必要です。
聖戦士ダンバインとは
「聖戦士ダンバイン」は1983年2月から1984年1月にかけて放映された富野由悠季監督のロボットアニメで、テレビ東京系で全49話が放送されました。現代日本からバイストン・ウェルという異世界(海と陸の間に存在する中世ファンタジー的な世界)へと召喚された主人公・ショウ・ザマが、試験型オーラバトラー「ダンバイン」を駆って戦う物語です。
この作品の最大の特徴が「オーラバトラー(AB)」と呼ばれる搭乗型ロボットの独自デザインです。通常のロボットアニメが金属的な機械美を打ち出すのに対し、オーラバトラーは昆虫や生物の要素を取り込んだ有機的なデザインで、デザイナー・出渕裕氏による甲虫や節足動物を思わせるシルエット・翅・爪が特徴です。この「メカと生物の融合」というコンセプトがプラモデルとして立体化された際に強烈な個性を生み出しており、ガンプラとは全く異なる造形美を楽しめるのがダンバインプラモの最大の魅力です。
ダンバインプラモデルの世代と系譜
バンダイが展開してきたダンバイン関連プラモデルは大きく3世代に分けられます。放映当時の旧キット(1983〜84年)、2000年代のHGABシリーズ、そして2021年以降の令和HGシリーズです。購入を検討する場合は主に2000年代のHGABシリーズと2021年以降の令和HGシリーズが選択肢になります。
| 世代 | シリーズ名 | 発売時期 | 特徴 | 現在の入手性 |
|---|---|---|---|---|
| 第1世代 | 旧キット(1/72) | 1983〜1984年(放映当時) | 当時の技術による素朴な造形・スナップフィット非採用 | 中古市場のみ |
| 第2世代 | HGABシリーズ(1/72) | 2000年代〜再販継続 | 軟質素材の関節・クリアキャノピー・プロポーション改修 | プレバン・模型店で入手可(再販による) |
| 第3世代 | 令和HGシリーズ(1/72) | 2021年〜現在進行形 | 完全新規造形・ハーフミラーメッキ・集光樹脂・KPS関節 | プレバン限定(受注生産) |
| 番外 | MGオーラバトラー(1/35) | 2015年 | 1/35スケールの大型キット・内部フレーム再現 | プレバン・中古市場 |
令和HGシリーズ(2021年〜)全ラインナップ
2021年のHGサーバインを皮切りに始動した令和HGシリーズは、「完全新規造形・最新技術・現代のHG水準の色分け」を掲げ、旧HGABとは一線を画す仕上がりで展開されています。いずれもプレミアムバンダイ限定での受注販売です。
| 商品名 | 価格(税10%込) | 発売 | 登場人物 | 難易度 | このキットの特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| HG 1/72 サーバイン | 4,180円 | 2021年7月 | マーベル・フローズン(後期) | ★★★☆☆ | 令和HG第1弾。ゴールドパーツの緻密なパーツ分割・出渕裕氏描き下ろしシールド付属 |
| HG 1/72 ダンバイン | 3,850円 | 2023年11月 | ショウ・ザマ / マーベル・フローズン | ★★★☆☆ | 主役機を完全新規で再現。ハーフミラーメッキキャノピー・集光樹脂の翅・リード線ケーブル |
| HG 1/72 ビランビー | 4,180円 | 2024年2月 | ドレイク・ルフト陣営 | ★★★☆☆ | 4連オーラショット・5連装オーラランチャー×2・ショットクロー×2と豊富な武装が付属 |
| HG 1/72 サーバイン[スペシャルコーティング] | 9,350円 | 2024年8月 | マーベル・フローズン | ★★★☆☆ | HGサーバインのメッキ加工版。全身にスペシャルコーティングを施したプレミアム仕様 |
| HG 1/72 トカマクダンバイン | 3,850円 | 2025年2月 | トカマク・ロブスキー | ★★★☆☆ | HGダンバインのカラーバリエーション。グリーン成形色・頭部に専用新規パーツを採用 |
| 聖戦士ダンバインセット1 | 3,960円 | 2025年2月 | — | ★★★☆☆ | セット品(詳細はバンダイホビーサイト参照) |
各キットの詳細解説
HG 1/72 ダンバイン(3,850円)|令和最高傑作・まず手に入れるべき1体
2023年11月にプレミアムバンダイ限定で受注販売された、令和HGシリーズの主役機です。放映40周年の節目に完全新規造形でリリースされたこのキットは、技術面・造形面ともに過去のダンバインプラモを大きく超える仕上がりで、多くのモデラーから「ダンバインとしては過去最高の立体物」と評価されています。
最も注目すべきは3つの新技術の採用です。胸部キャノピーには「ハーフミラーメッキ」が採用されており、外側からは反射して内側が見えない一方、内側からは外が透けて見える——まさにアニメ設定を完璧に再現した表現が実現しています。翅パーツには「パール入り集光樹脂」が採用されており、見る角度によって反射・透過・光り方が変化する有機的な質感を生み出しています。さらに肩のケーブルパーツにはリード線(金属入りの軟質線材)が使用されており、生物とメカを融合させたダンバインならではの質感が巧みに表現されています。
可動性能も現代HG水準で、足指の軸可動・足首のボールジョイントと軸可動の組み合わせによる独立可動・オーラコンバーターと翅の可動など、ポーズの自由度が大幅に向上しています。オーラソードは鞘への収納が可能で、オーラショットは2基付属するためOPのような両腕装備も再現できます。関節はKPS素材を採用しており、ポリキャップやABSは使用されていません。ただしレビュー作例では翅のボールジョイントがやや緩くポロリしやすい個体があるとの声もあり、気になる場合は接着やボールジョイントの微調整が有効です。
HG 1/72 サーバイン(4,180円)|令和HG第1弾・白の秘宝を現代技術で
令和HGシリーズの第1弾として2021年7月に発売された、バランバランの白き秘宝と謳われる純白のオーラバトラーです。HGシリーズとしては2000年代のHGABビルバイン以来となる新規オーラバトラーキットとして、シリーズ復活を告げる記念碑的な1体です。ホワイト・パープル・レッド・ゴールド・シルバー・グレーと6色の多彩な成形色を採用し、塗装なしでも精密な色分けを再現しています。翅はパール素材を用いたクリアパーツで、サーバインならではの白く輝く美しさが表現されています。
このキットの特筆すべき点はメカニックデザイナー・出渕裕氏が描き下ろした「サーバイン用シールド」が立体化され付属していることです。「B-CLUB SPECIAL AURA BATTLERS」に掲載されたイラストに描かれたシールドをHGサーバイン向けに新たに描き下ろされたもので、レリーフはパーツ分割により色分け再現されています。ダンバインの主役機が好きな方よりもサーバインというオーラバトラー自体に思い入れのある方や、白系の機体が好きな方に特におすすめです。
HG 1/72 ビランビー(4,180円)|圧倒的武装量が魅力の敵機
2024年2月発売のドレイク・ルフト陣営が使用するオーラバトラーです。令和HGシリーズの中で最も武装が充実しており、4連オーラショット・5連装オーラランチャー×2・ワイヤー付きショットクロー×2と、存在感のある武装が豊富に付属しています。機体の独特なカラーリングと大型武装を配したシルエットが、他のオーラバトラーとは異なる重厚な印象を生み出しています。HGダンバイン(主役機)を先に揃えてから、2体目として対比を楽しむ選び方が最も満足度の高い順番です。
HG 1/72 トカマクダンバイン(3,850円)|第1話の悲劇の機体をグリーンで
2025年2月発売の、HGダンバインのカラーバリエーションキットです。トカマク・ロブスキーが搭乗するグリーンカラーのダンバインで、アニメ本編では第1話で早くもショウ機に撃破されるという衝撃的な登場をした機体です。劇中での活躍はわずかですが、HGABシリーズ時代から立体化率が高く、ダンバインファンからの人気も根強い機体です。ダンバイン本体と同じくハーフミラーメッキのキャノピーと集光樹脂の翅を引き継いでおり、口部のカラーパターンが異なるため一部ランナー配置が変更されています。ショウ機(ラベンダー)と並べて「同型機3機のうち2機」を再現する目的で選ぶ方も多いキットです。
HG 1/72 サーバイン[スペシャルコーティング](9,350円)|コレクターズアイテム
2024年8月発売のHGサーバインのスペシャルコーティング仕様です。通常版のHGサーバインに全身のメッキ加工を施したプレミアム仕様で、価格は通常版の2倍以上となる9,350円。完成品としての存在感と輝きは別格で、ガラスケースに飾ることを前提としたコレクターズアイテムとしての性格が強い製品です。組み立て時にはメッキパーツの取り扱いに通常とは異なる注意が必要で(ニッパーによるゲートカットでメッキが剥がれないよう丁寧な処理が必要)、プラモデル経験者向けのキットです。
HGABシリーズ(2000年代)との違い
令和HGシリーズと並行して、2000年代に発売されたHGABシリーズも再販などで現在も流通しています。両者には技術・価格・入手性の面で明確な違いがあるため、以下の比較を参考に選んでください。
| 項目 | HGAB(2000年代) | 令和HG(2021年〜) |
|---|---|---|
| 代表キット価格 | 約1,430〜2,000円 | 3,850〜4,180円 |
| 造形 | やや細身・プロポーションにアレンジあり | 設定画準拠・現代的な造形で甲虫感を強化 |
| キャノピー | クリアパーツ | ハーフミラーメッキ(設定再現) |
| 翅 | 透明プラパーツ | パール入り集光樹脂(見る角度で変化) |
| ケーブル | プラパーツ | リード線(金属入り軟質素材) |
| 関節素材 | ポリキャップ+合成ゴム(TPE) | KPS(ポリキャップ・ABS不使用) |
| 色分け精度 | 大まかな色分け+ホイルシール補完 | 現代HG水準の成形色分割+ホイルシール補完 |
| ラインナップ数 | 多数(ダンバイン・ビルバイン・ズワァースなど) | 2026年現在5機種(拡大中) |
| 入手方法 | プレバン・模型店(再販時) | プレバン受注生産のみ |
HGABシリーズは価格が令和HGの半値以下で入手できる場合があり、令和HGにまだラインナップされていない機体(ビルバイン・ズワァース・レプラカーン・ライネックなど)はHGABでしか現在プラモデルが入手できません。逆に「ダンバイン本体」「サーバイン」については令和HGのほうが技術・造形・色分けすべての面で上回っているため、令和HGを選ぶのがおすすめです。
プレミアムバンダイ(プレバン)限定品の入手方法
令和HGシリーズは全品がプレミアムバンダイ(プレバン)限定の受注生産品です。通常の玩具店・模型店・Amazon等では一般販売されていないため、入手には注意が必要です。受注期間中にプレミアムバンダイの公式サイト(p-bandai.jp)で受注申し込みを行い、受注締め切り後に生産・発送という流れです。受注期間を過ぎると公式では購入できなくなりますが、その後も受注が数次にわたって行われるケースがほとんどです(HGダンバインは2024年5月発送分まで3次受注が行われました)。再受注情報はバンダイスピリッツの公式サイト・SNSで告知されるため、欲しいキットは定期的にチェックすることをおすすめします。受注を逃した場合は、模型店の特価販売やホビーショップの通販サイトで一定数が流通する場合もあります。
ダンバインプラモデルの塗装と仕上げのコツ
ダンバイン本体のカラーレシピ
令和HGダンバインの成形色はほぼ塗装不要の水準ですが、塗装でさらに完成度を高めたい場合のカラーレシピとして、作例では本体色に「Mr.カラー 34番スカイブルー+67番パープルの混色を下地」にしたうえで「聖戦士ダンバインカラー オーラパープル1(ガイアノーツ)」「オーラパープル2」で塗り分けるアプローチが多く採用されています。緑部分は「16番濃緑色」、爪部分は「69番グランプリホワイト+黄橙色少量」が設定に近い仕上がりになります。Mr.ウェザリングカラーのレイヤーバイオレットでフィルタリングを加えると、オーラバトラーらしい有機的な質感が増します。
翅のポロリ対策
HGダンバインで最もよく報告されるトラブルが翅のポロリです。翅はボールジョイント接続のため、ポージング中に外れることがあります。対策としては「ボールジョイントにメンタムやワセリンなどを薄く塗ってやや太らせる」または「Mr.フィニッシングサーフェイサー1500を薄く吹いてジョイントを微調整する」方法が効果的です。収納展示メインであれば少量の流し込み接着剤で固定してしまう選択肢もあります。
スミ入れで生物感をさらに引き出す
ダンバインのような有機的な造形は、スミ入れ(薄めたエナメル塗料をモールドに流し込む技法)との相性が非常に良いです。装甲の合わせ目やモールドにブラック・ダークブラウンのエナメル塗料でスミ入れを行うだけで、成形色のままでも生物感と重厚感が格段に増します。特に翅の有機的な造形部分や胸部キャノピー周辺のスミ入れは効果が大きく、初心者でも取り組みやすい仕上げのステップです。
よくある質問
ダンバインのプラモデルはガンプラと同じくらいの難易度ですか?
令和HGシリーズはHGガンプラと同等の1/72スケール・スナップフィット方式で、難易度はHGガンプラとほぼ同程度です。ただし有機的な曲面パーツが多くガンプラの直線的なパーツとは異なる形状のため、パーツ同士のはめ込み方向を説明書でしっかり確認しながら進めることが大切です。翅パーツの取り付けはやや慎重な作業が必要ですが、HGガンプラを1〜2体作り経験があれば十分に完成させられます。
令和HGとHGABはどちらを買えばいいですか?
ダンバイン本体・サーバインについては、技術・造形・色分け精度すべての面で令和HGが上回っているため、令和HGを選ぶのがおすすめです。一方でビルバイン・ズワァース・レプラカーン・ライネックなど令和HGにまだラインナップされていない機体はHGABが唯一の選択肢です。HGABは価格がリーズナブルで入手しやすい再販がある点もメリットです。「好きな機体があるが令和HGにない」という場合はHGABを、「ダンバインかサーバインが欲しい」という場合は令和HGを選んでください。
プレミアムバンダイ限定とはどういう意味ですか?一般店舗で買えませんか?
プレミアムバンダイ(プレバン)限定とはバンダイスピリッツが運営する公式通販サイト「プレミアムバンダイ」のみで販売される受注生産品のことです。受注期間中に公式サイトで申し込みを行い、締め切り後に製造・発送されます。原則として一般の模型店・玩具店・Amazonでは正規価格での販売はされませんが、受注終了後に一部の専門店が買い取り品として流通させる場合があります。確実に入手するにはプレミアムバンダイで受注期間中に購入手続きを行うのが最善です。
聖戦士ダンバインを知らなくてもダンバインプラモは楽しめますか?
十分に楽しめます。オーラバトラーのデザインは昆虫・甲虫を思わせる有機的な造形が特徴的で、「ロボットアニメらしくない、生き物のようなメカ」という独自の魅力があります。作品を知らない方が造形の面白さに惹かれて購入するケースも多く、完成品のディスプレイ映えはガンプラとは全く異なる個性があります。作品を知ってから作りたいという場合はAmazonプライムビデオなどの動画配信サービスで視聴できる場合があります。
ダンバインのプラモデルで初心者が最初に買うべきキットは何ですか?
HG 1/72 ダンバイン(3,850円)が最初の1体として最もおすすめです。主役機であるため作品への思い入れが持ちやすく、令和HGの技術を結集した完成度の高いキットです。プレバン受注のため次の受注タイミングを待つ必要がある場合は、先にHGサーバイン(4,180円)から始めるのも良い選択です。いずれもHGガンプラ経験者なら問題なく完成させられる難易度です。
並べて飾るならどのキットを揃えればいいですか?
令和HGシリーズで揃えるなら「HGダンバイン+HGサーバイン」の2体が最初のおすすめセットです。主役機と劇中での象徴的な機体の対比がコレクションとして完成します。さらに「HGビランビー」を加えると敵味方の対比が楽しめます。HGトカマクダンバインを加えて「3色ダンバイン」を揃えるのもファンに人気の楽しみ方です。
まとめ
聖戦士ダンバインのプラモデルは2021年以降の令和HGシリーズにより、ハーフミラーメッキ・集光樹脂・リード線といった最新技術を駆使した過去最高水準の立体化が続いています。最初の1体には「HG 1/72 ダンバイン(3,850円)」が最もおすすめで、完全新規造形による甲虫感と生物感を両立したシルエット・各種新技術の採用・現代水準の可動性能が揃った令和最高傑作です。令和HGにまだラインナップされていない機体(ビルバイン・ズワァースなど)はHGABシリーズで入手できます。いずれもプレミアムバンダイ限定品が中心のため、受注タイミングを公式サイトやSNSでチェックしながら欲しいキットを逃さず手に入れてください。昆虫と甲冑とロボットが融合したオーラバトラーの独自の造形美は、ガンプラとは全く異なる体験を与えてくれます。
他のキャラクタープラモデルについてはキャラクタープラモデルおすすめ一覧を、プラモデル全体のジャンル選びは初心者向けプラモデルおすすめ人気ランキングもあわせてご覧ください。